特集 臨床検査の達人になる!
臨床検査の読み方・すすめ方
⑥炎症反応マーカー,CRPの活用の仕方
髙橋 伯夫
1
1関西医科大学臨床検査医学
キーワード:
CRP
,
ウイルス感染
,
細菌感染
,
動脈硬化
,
虚血性心疾患
Keyword:
CRP
,
ウイルス感染
,
細菌感染
,
動脈硬化
,
虚血性心疾患
pp.818-821
発行日 2006年10月1日
Published Date 2006/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100431
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Case
不安定狭心症の1例
患者:65歳の男性.
家族歴:6年前から糖尿病と高血圧を指摘されて,内服治療を継続している.
現病歴:これまで年に1~2度,労作時に前胸部痛を自覚していたが,数分で軽快していた.今朝,早朝起床直後に胸骨背面の絞扼痛を自覚し,死の不安を感じて冷汗を伴い,喉が詰まるような感覚を経験して救急受診した.血圧は156/84mmHg,脈拍数は78拍/分.心電図では,左室高電位所見を認めるのみである.血液検査では,白血球数7,800/μl,ミオグロビン,トロポニンなどの心筋マーカーは基準範囲内,CRPが0.45mg/dlとやや高値であった.観察入院とし,翌日に再度胸痛発作を自覚し,その際の心電図では明らかな虚血性変化を認めたので,緊急で冠動脈造影を実施した.前下降枝に99%の狭窄所見を認めたので,冠動脈拡張術とステント挿入を実施した.
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