Japanese
English
第1土曜特集 基盤病態としての慢性炎症
慢性炎症性疾患としての動脈硬化
Chronic inflammation and atherosclerosis
畠山 金太
1
Kinta HATAKEYAMA
1
1国立循環器病研究センター病理部
キーワード:
動脈硬化
,
慢性炎症
,
CRP
,
PTX3
,
補体C1q
,
血栓症
Keyword:
動脈硬化
,
慢性炎症
,
CRP
,
PTX3
,
補体C1q
,
血栓症
pp.69-74
発行日 2022年7月2日
Published Date 2022/7/2
DOI https://doi.org/10.32118/ayu2820169
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粥状動脈硬化症の発生および進展の鍵を握っているのは血管壁における慢性炎症である.原因としては,老化に加えて糖尿病,高血圧,脂質代謝異常などの危険因子の集積が重要であると考えられる.慢性炎症反応の誘導に関して自然免疫系分子の関与も明らかとなってきた.炎症性刺激によるマクロファージの活性化はプラーク不安定化と破綻にも深く関与しており,さらにイベント発症を決定する重要なプロセスである血栓の形成・増大においても炎症性因子が関与すると考えられる.動脈硬化の進展とイベント発症の予防および治療戦略を考えるうえで,基盤病態となる慢性炎症の制御機構の解明が重要である.
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