特集 診療所での上手な抗菌薬の使い方
【診療所における抗菌薬治療】
⑤皮膚感染症―毛囊炎,膿痂疹,丹毒,咬傷,創部感染など
西岡 洋右
1
,
岡田 唯男
1
1医療法人鉄蕉会 亀田ファミリークリニック館山
キーワード:
グラム陽性球菌
,
蜂窩織炎
,
壊死性筋膜炎
,
ガス壊疽
,
破傷風予防
Keyword:
グラム陽性球菌
,
蜂窩織炎
,
壊死性筋膜炎
,
ガス壊疽
,
破傷風予防
pp.642-645
発行日 2006年8月1日
Published Date 2006/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100395
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Question & Answer
Q:診療所で皮膚・軟部組織感染症を治療する際に,気をつけることは?
A:起因菌(ほとんどが黄色ブドウ球菌もしくはA群β溶連菌)を想定して,適切な抗菌薬を使用すること,致命的となりうる感染症の可能性を考え,搬送のタイミングを逃さないこと.
プライマリ・ケア医が,日常診療において皮膚・軟部組織感染症を治療する機会は多い.昨今,耐性菌の問題があり,抗菌薬治療は,より適切に行われるべきである.ここでは,日常診療において,よくみられる皮膚・軟部組織感染症に対する抗菌薬治療について述べる.
今回,診療所で可能な抗菌薬治療を中心とし,入院での点滴治療は詳しく記載していない.抗菌薬投与量は成人用量,投与期間は標準的なものを記したが,病変や全身状態により調整する必要がある.皮膚・軟部組織の細菌感染症と鑑別困難なものとして,ウイルス感染症,真菌感染症,非感染性皮膚疾患などがあるが,今回は誌面の関係上,言及しなかった.成書を参照していただければ幸いである.
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