特集 増える超高齢者への医療
超高齢者のケアのコツ
⑪リハビリテーション
今井 稔也
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1医療法人財団新誠会在宅総合ケアセンター元浅草たいとう診療所
キーワード:
廃用症候
,
在宅ケアチーム
,
生活再建を図る
Keyword:
廃用症候
,
在宅ケアチーム
,
生活再建を図る
pp.146-148
発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100235
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現在,日本は急速に高齢化の波が押し寄せている.また,高齢者の増加と並行して慢性疾患も確実に増加している.このため障害を抱える=寝たきり,閉じこもりになる,では日本の将来は暗い.生涯にわたって明るく生き生きとした生活が送れるような心身機能向上のサポートは必須であり,リハビリテーション(以下,リハ)は重要なキーワードである.
リハというとPTやOTといった専門職種が特別に行うことで,やや苦手な領域となっており,すべて「おまかせ」となってはいないだろうか.またリハの対象者は脳卒中を始めとした重度障害者がほとんどだ,と多くの開業医の先生方は考えてないだろうか.しかしながら85歳を超える超高齢者となると,脳卒中といった重度障害者の割合は減少し,さまざまな疾患,合併症を抱えながら地域で生活し,また加齢に伴い体力は低下し,すでに寝たきりか寝たきり予備群であることが多い.そして日常診療でいつでも遭遇するごくありふれた疾患を抱えた虚弱老人が,実はリハを非常に必要としているのである.今回当院が実施した日常で診療している対象者の実態調査からその状況が読み取れる.したがって,以上を踏まえ,そこから超高齢者に対するリハの具体的な内容を述べたいと思う.
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