連載 シリーズ/ここまでわかる画像
⑪喉頭・頸部のCT
四ノ宮 隆
1
,
久 育男
1
1京都府立医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.893-899
発行日 2002年11月20日
Published Date 2002/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411902645
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はじめに
喉頭のCTでは,喉頭内腔は空気濃度,前喉頭蓋間隙,傍声帯間隙は脂肪濃度を示し,喉頭内外筋は軟部組織濃度を呈する。甲状軟骨や輪状軟骨は加齢により骨化が進むにつれ,軟部組織濃度から皮質骨濃度へと組織コントラストが変化する。一般に喉頭癌は軟部組織濃度を呈することが多く,これらの組織コントラストの相違から喉頭癌の進展範囲を推定することになる1)。
一方,頭頸部領域の救急疾患においては,救急受診時に即座にCTを撮影できる施設が増えており,深頸部膿瘍の切開のタイミングの見極め,切開のアプローチの選択,咽喉頭異物の部位診断,摘出方法の選択などにCTは欠かせない検査となってきている。
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