JIM Report
米国終末期医療現場からの報告
伊藤 大樹
1
,
関根 龍一
2
1University of Hawaii Inernal Medicine
2Pain and Palliative Care Service Department of Neurology Memorial Shoan-Kettering Cancer Center
pp.1012-1018
発行日 2005年12月1日
Published Date 2005/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100216
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「先生,心停止です」
看護師の一言で血気盛んな研修医が一気に集まり,心臓マッサージ・気管内挿管・中心静脈ライン確保が次々と行われ,エピネフリンが静注される.
日本で内科初期研修を行っていた当時,私もその血気盛んな研修医の一人であったし,たとえ万に一つでも可能性があれば,できることはすべてやるべきだと信じていた.その一方で,心肺停止した末期癌患者の胸を押しながら,「これが果たして,あるべき人の死に方なのだろうか」といつも疑問を抱いていた.
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