海外の医療
病院にとってのDRG—米国の医療現場を視察して
岡田 玲一郎
1
Reiichiro OKADA
1
1社会医療研究所
pp.681-683
発行日 1984年8月1日
Published Date 1984/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208375
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ご承知のように,昨年10月1日から米国ではDRG(Diagnostic-related treatment Groups診断名別支払方式)が法律として施行された.昨年6月の渡米時点で,ぼんやりとその実態が見えていたので,その後の経過が非常に気になることだった.米国の何人かの友人と手紙のやりとりがあったが,施行以後もDRGについては必ずしもクリアーでなかった.更に,雑誌等で伝えられる情報もなんとなくはっきりしないものを感じていた.去る6月中旬,渡米の機会を得たのでモヤモヤしたDRGについてクリアーにしたいと願って私費を投じて訪米した.14人のグループであったが,グループ・メンバーもDRGについて関心の強い方ばかりで,その関心から発した質問でDRGについては,ほとんどクリアーになるとともに,非常に大きな問題であることを実感した.
そこには様々な問題があるが,本誌の性格上,我が国の病院にとってDRGとは何なのか,その影響はどうなのか,将来はどうなっていくのか等,「病院にとって」を中心にして報告しながら,問題点について私見を述べてみたい.なお,社会的な問題については,補足的に若干のレポートを付け加えたいと思っている.
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