特集 災害被災地におけるプライマリ・ケア
災害被災地におけるプライマリ・ヘルス・ケア 被災地の医療援助の原則
菅波 茂
1
1特定非営利活動法人アムダ
キーワード:
災害医療援助
,
カウンターパート
,
パートナーシップ
Keyword:
災害医療援助
,
カウンターパート
,
パートナーシップ
pp.640-643
発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100128
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「賢者は歴史に学び,愚者は自己の経験に学ぶ」.有名な諺である.日本では被災地の医療援助の原則はいずこに学ぶべきか.阪神・淡路大震災の前になし,後になしである.特定非営利活動法人アムダ(以下,AMDA)は,1995年1月17日23時に神戸市長田区保健所に入った.保健所内の仮設診療所と複数の避難所での巡回診療を実施し,1月31日に撤収した.わずか2週間の医療援助活動であった.長いとみるか,短いとみるか.諸兄の判断に任せたい.
AMDAは,日本における被災地での医療援助の原則を次の5点と定義したい.
①災害医療援助は「参加」である.
②災害医療援助は「時間との闘い」である.
③災害医療援助は「システム」である.
④援助を受ける側にもプライドがある.
⑤ポジティブリストからネガティブリストへ.
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