プライマリ・ケアのリスクマネジメント[11]
高齢者の便秘
長野 展久
1,2
1東京海上日動メディカルサービス
2東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科司法医学
pp.610-614
発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100122
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便秘は日常診療でしばしば遭遇する病態です.そのほとんどが,生命を脅かしたり日常生活に大きな不都合を生じたりするものではないため,生活指導や薬物療法などによって,ある程度までコントロールが可能です.しかしながら,便秘と強い腹痛を主訴として救急外来を受診するような症例もあり,背後に重篤な病態が潜んでいないかどうかを慎重に見極めつつ,便秘というありふれた症状であっても,的確な診断・治療を心がけることが重要です.
今回は,便秘と下血を主訴として外来受診した高齢者の症例を呈示します.便秘といえども,とくに高齢者の場合には決して,油断してはいけないことを,ぜひとも再認識していただきたいと思います.
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