今月の主題 主治医として診る後期高齢者
後期高齢者によくみられる症状とプロブレム
高齢者の便秘
正田 良介
1
1国立国際医療センター戸山病院総合外来部・消化器科
pp.1245-1250
発行日 2008年7月10日
Published Date 2008/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103431
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ポイント
●患者の訴える「便秘」の内容が多様であることを理解したうえで,病歴聴取を行う.
●高齢者の便秘の有病率は高く,すでに市販の下剤を使用している可能性も考慮して,診療にあたる.
●高齢になるほど原因疾患をもつ二次性便秘の有病率は高くなるため,器質的病変を疑わせる警告症状があれば検索を行う.
●原因のはっきりしない一次性便秘では,生活指導のみでは改善しない場合,治療への反応をみながら対症的な薬物療法を行う.
●対症療法の下剤は,基本的には膨張性→浸透圧性→刺激性の順で(追加)使用するが,症状に応じて順序を無視してもよい.
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