JIM Lecture
小児急性腹症の超音波診断
内田 正志
1
1社会保険徳山病院小児科
pp.140-145
発行日 2005年2月1日
Published Date 2005/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100060
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小児の日常診療で超音波検査(以下,エコーと略す)をおなかの聴診器がわりに活用するようになって久しいが,最近ではエコーが最も威力を発揮するのは急性腹症(J1)の診断時ではないかと感じている.急性腹症をきたす消化管疾患はガスの影響もあり,エコーの苦手な領域であるが,装置の進歩や描出の工夫により,得意な領域へと変化しつつある.
小児では狭義の急性腹症は少なく,多くは広義の急性腹症(=急な腹痛,嘔吐,下痢,発熱)である.診断にあたって重要なことは,腸閉塞や急性虫垂炎などの外科的対応を必要とする例(狭義の急性腹症)を見逃さないことである.小児急性腹症の診断におけるエコーの役割について述べてみたい.
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