Japanese
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特集 急性腹症のX線像
小児の急性腹症
X-ray film findings on abdominal emergency in infancy and childhood
秋山 洋
1
Hiroshi AKIYAMA
1
1国立小児病院外科
pp.332-339
発行日 1976年3月20日
Published Date 1976/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206461
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小児は,成人と異なつて新生児,乳児,幼児,学童期と多くの年齢層に分かれ,その各年齢層によつて急性腹症として取扱われる疾患が異なつている.新生児における急性腹症のなかには腸閉鎖症,ヒルシュスプルング病等その原因が先天性と考えられる疾患が多いのに対して,乳児期以降の年齢では腸重積症,嵌頓そけいヘルニア,虫垂炎などが多く,むしろ先天性に起因する疾患は少なく,さらに一方では外科的疾患とまぎらわしい内科的疾患によつて急性腹症に類似した症状を示す症例も少なくなく,鑑別診断上極めて複雑な様相を呈する.
ここでは小児全般の急性腹症に関して述べることは紙面の関係上できないので一般外科医が遭遇する機会の多い乳児期以降の急性腹症として取り扱われることの多い,とくに頻度の高い腸重積症,虫垂炎における腹部単純X線写真像について,われわれが経験した症例のなかから選んで供覧し,諸先生方の参考に供したいと思う.
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