特集 副作用を見逃すな!
よくみる副作用とその対処
⑪眼科疾患―緑内障,調節障害など
草野 良明
1
1あおぞら眼科クリニック
キーワード:
ステロイド緑内障
,
ステロイドレスポンダー
,
抗コリン作用
,
急性緑内障発作
Keyword:
ステロイド緑内障
,
ステロイドレスポンダー
,
抗コリン作用
,
急性緑内障発作
pp.58-60
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100017
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症例提示
■症例1
患者:26歳,男性.
主訴:目がぼやける.
現病歴:半年ほど前から花粉症が出現し,内科にて抗アレルギー薬の内服を開始したが,その際に目のかゆみもあったため,ステロイド(0.1%フルオロメトロン)の点眼薬を処方された.目のかゆみにはステロイド点眼薬が効果的で,その後も継続して処方してもらい,1日3~4回の点眼を継続していた.1カ月程前から視界のぼやけを自覚するようになり,眼科を受診した.
眼所見:前眼部,中間透光帯に異常を認めず.視神経乳頭に陥凹の拡大を認める.眼圧;右眼32mmHg,左眼28mmHg.矯正視力;右(1.2),左(1.0).
■症例2
患者:66歳,女性.
主訴:右眼眼痛,嘔気,嘔吐.
現病歴:生来健康で緑内障の既往はない.受診当日の午前,検診にて上部消化管の内視鏡検査を受けた.検査後,軽い羞明とピントが合わない感じがあった.夜になり,頭痛,右眼の眼痛が出現.嘔気,嘔吐も出現したため,救急外来を受診した.
眼所見:右眼は,瞳孔が中等度に散大した状態で,対光反応はほぼ消失.前房は浅く,角膜は浮腫状.眼圧;右眼44mmHg,左眼12mmHg.矯正視力;右(0.5),左(1.2).
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