病院めぐり
国立西埼玉中央病院泌尿器科
木戸 晃
pp.787
発行日 2001年8月20日
Published Date 2001/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413903338
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国立西埼玉中央病院は,池袋駅より西武池袋線で約40分,小手指駅よりバスまたはタクシーで10分の場所,所沢市の西の端にあります。小手指の地名が歴史の教科書に登場するのは鎌倉時代から室町時代にかけてで,鎌倉街道に沿った小手指ヶ原における二度の大きな合戦があります。1つは,1333年(元弘三年)に後醍醐天皇の命を受けた新田義貞軍と鎌倉幕府軍の戦で,鎌倉幕府の滅亡のきっかけとなりました。また1352年(文和一年・正平七年)には南朝・宗良親王を総大将とした新田軍と北朝・光明天皇の足利尊氏軍の戦があり,足利軍の勝利に終わりました。病院近くの北野天神社には「君のため世のため何かをしからむ捨ててかひある命なりせば」という宗良親王の歌碑があります。近年では当地・所沢は西武ライオンズ球団の本拠地として知られ,狭山丘陵の森は「トトロのふる里」として知られています。病院の玄関前の防火用水池には,数年前からカルガモが住み着いており,病院一の人気者です。
当院は1973年に国立所沢病院と国立豊岡療養所の統合により誕生した国立病院としては比較的新しい病院です。初代院長が熊本大学の産婦人科教授でしたので,泌尿器科も熊本大学から派遣された右田先生が医長をされており,学会発表は熊本地方会での報告が多かったと聞いています。
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