増刊号特集 泌尿器科手術における合併症管理のすべて
Ⅳ.術後合併症とその管理
7.尿路系
急性腎不全
影山 幸雄
1
,
木原 和徳
1
Yukio Kageyama
1
1東京医科歯科大学大学院尿路生殖機能学
pp.312-314
発行日 2001年3月30日
Published Date 2001/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413903244
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1 はじめに
急性腎不全は,「急速に進行する腎機能低下と高窒素血症を主徴とし,主に可逆性の経過をたどる症候群」と定義される。外科手術は依然として急性腎不全の主要な原因の1つであり,軽度のものを含めれば25%の症例で手術後早期に血清クレアチニンの上昇がみられるとされている1)。手術後の急性腎不全の多くは原因が除去され,また適切な管理が行われれば時間の経過とともに回復するが,対応を誤れば全身状態の悪化から致命的ともなりうる。
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