増刊号特集 泌尿器科手術における合併症管理のすべて
Ⅰ.術前ハイリスク症例の管理
肝・胆道系疾患—肝炎を中心に
藤井 秀樹
1
Hideki Fujii
1
1山梨医科大学医学部第1外科
pp.23-26
発行日 2001年3月30日
Published Date 2001/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413903177
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1 はじめに
手術の適応基準を決定するに当たって,急性期の肝炎は臨床病期の確定が重要で,発病から極期までの期間では明らかにその適応からは除外される。一方,本邦では肝炎のほとんどすべてが肝炎ウイルスの持続感染によるものであり,手術を施行するに当たっては慢性肝炎ならびにその終焉像である肝硬変の重症度と進展度を的確に評価することが重要であり,その評価に基づいて手術の適応を決定すると同時に,術前・術後の管理を行う必要がある。
本稿では,肝炎をはじめとする障害肝の重症度と進展度の評価法とその病態の特殊性を考慮した術前・術後の管理の実際につきその要点を述べる。
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.