病院めぐり
日本赤十字社医療センター泌尿器科
高井 計弘
pp.921
発行日 1999年10月20日
Published Date 1999/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902778
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当院は,渋谷区広尾の閑静な文教地域に,18,785坪の敷地,23標榜診療科,1,000の許可病床を有し,地下2階,地上11階の病棟,7階の診療・健康棟,附属乳児院,看護大学などがある。その歴史は,慈善と戦時救護,看護婦の育成を目的に,明治19年,飯田橋に62床で開院した博愛社病院に始まる。赤十字条約加盟ののち明治20年に日本赤十字病院となった。患者の増加で病院の拡張が必要となり,下総堀田相模守の下屋敷だった現在地の払い下げが許可され,明治24年にハイデルベルク大学病院を模した111床の東洋一の病院が開院した。戦争ごとに救護事業のため650床まで増床され,昭和16年に日本赤十字社中央病院と改称した。一時,臨時陸軍病院となったが,戦後,元に復した。
昭和47年に隣接する産院,教育施設を統合し,日本赤十字社医療センターが発足した。その趣旨は(1)全国赤十字病院の基幹的病院,(2)医学生,医師,看護婦,助産婦の教育研修,(3)紛争,災害時の医療救護,医療援助である。そして,昭和50年に現在の病院が建設された。しかし,本社直轄の病院とは名ばかりで,巨額の累積赤字を抱え四苦八苦しているのが実態である。
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