手術手技 基本手技・4
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土田 正義
1
,
公文 裕巳
2
1秋田労災病院
2岡山大学医学部泌尿器科
pp.308-310
発行日 1999年4月20日
Published Date 1999/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902642
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本論文は腎盂形成術の中でも特にdismembered pyeloplasty(Anderson-Hynes法)について詳説されており,術式の細部にわたり筆者の工夫が示されている。施設あるいは術者により異なる部分も多いであろうが,大変参考になる。
腎盂形成術の術式を考える上でもっとも重要なことは,先天性水腎症における尿うっ滞の原因を解明することだと考えて,われわれはこれまで研究を続けてきた。本症患者の腎盂尿管移行部は確かに細く,内腔は狭いが,5〜6Fr程度の尿管カテーテルを比較的容易に通すことができ,狭窄の程度と水腎の程度は必ずしも一致しない。また,尿管から腎孟に逆行性に造影剤を注入すれば腎盂に流入するのに,腎盂に充満した液体は尿管に移行しない。この問題に答えるべく,さまざまな説が提唱された。以下にわれわれの研究成果について簡単に述べる。
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