小さな工夫
内視鏡手術中にうまく灌流する工夫
亀岡 浩
1
,
黒須 清一
2
1福島県立医科大学泌尿器科
2福島労災病院泌尿器科
pp.435
発行日 1995年5月20日
Published Date 1995/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901522
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TUR-PやTULなどの内視鏡手術は,尿道,尿管,腎盂といった狭いスペースでの操作であるため,灌流を保ち,視野を良好にすることがコツの一つとされている。そのためには灌流液をうまく排出することが重要である。今回,内視鏡操作中に灌流液の排出をうまく行うための簡単な工夫を紹介する。
まず,尿管鏡操作の場合は,6Fr程度の尿管カテーテルを鉗子チャンネルから挿入しておき,灌流液の排出路として利用している。これをガイドに操作を行えば,万一尿管の走行とは別方向への力が加わっても,尿管鏡先端から出たカテーテルが弓状にしなり,力を分散させてくれるので,穿孔の防止にもなる(図1)。ガイドワイヤーは,あらかじめ尿管鏡とは別に留置しておき,尿管鏡を挿入する際の目印や尿管の屈曲を伸展させるために用いるとよいようである。
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