第89回米国泌尿器科学会(AUA)から
腹腔鏡手術
池本 庸
1
1東京慈恵会医科大学
pp.980-982
発行日 1994年11月20日
Published Date 1994/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901341
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■腹腔鏡下second stage Fowler-Stephens精 巣固定術
LAPAROSCOPIC SECOND STAGE FOWLER-STEPHENS ORCHIDOPEXY.
Anthony A.Caldamone, et al
高位腹腔内停留精巣の主たる治療法はFowler-Stephens精巣固定術となった。この手術は精管の血管から精巣へ傍系の血管新生が完成するための時間的余裕のためのsecond stageの管理を要する。われわれは完全に腹腔鏡によるアプローチで行う高位の腹腔内停留精巣の管理法を開発した。一次手術はin situで腹腔鏡による精巣血管のクリッピングで行われる。少なくとも3か月後精巣を陰嚢内の肉様膜下に固定する腹腔鏡によるsecond stageの精巣固定術を行う。腹腔鏡的にFowler-Stephens一次手術を行った14例の内,3例は二次手術として従来の開腹手術で行い,一方5例は腹腔鏡による二次手術を行った。今日まで(経過観察6〜12か月)精巣萎縮を来した例は1例もない。術後の精巣測定を術中の値と比較した。second stage腹腔鏡下精巣固定術について精巣の大きさや血管茎の長さに応じた手術のバリエーションも含めて論ずる予定である。
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