増刊号特集 泌尿器科治療薬マニュアル—私の処方箋
疾患別薬剤投与プロトコール
前立腺肥大症
和漢薬療法
布施 秀樹
1
,
片山 喬
1
1富山医科薬科大学泌尿器科
pp.172-173
発行日 1993年3月30日
Published Date 1993/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900894
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和漢薬療法の現況
前立腺肥大症は50〜60歳代で50%,70歳代で75%,80歳代では95%と年齢とともにその頻度が増加する1)。したがって高齢化社会を迎える我が国においては,本症は増加傾向にある。さらに最近では,前立腺肥大症に関する情報に接する機会が多くなり,一般の人に本症に関する知識が普及してきており,外来を訪れる患者も直ちに外科的手術の対象となるものよりも,まずは薬物投与を試みる患者が増してきている。これらの症例に対しては,一般に抗アンドロゲン剤,植物エキス製剤,アミノ酸製剤,α-ブロッカーなどが投与されるが,近年これら西洋医学的手法による薬物療法のみならず,和漢薬が試みられて良好な成績が報告されている2,3)。
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