特集 泌尿器系疾患の和漢薬治療
今 なぜ和漢診療か
町田 豊平
1
1東京慈恵会医科大学泌尿器科
pp.277-278
発行日 1991年4月20日
Published Date 1991/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900286
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続々と登場する現代医薬品の氾濫のなかで,東洋医学を代表する和漢薬が静かなブームをよび,やがて医療の世界でその市民権を得て(1976年に健康保険適用薬として収載された)からもう15年を経過した.泌尿器科領域でも十数種類以の漢方が各種疾患群に使用されているし,泌尿器科漢方研究会や各種の勉強会も盛んである.
しかし漢方薬が,日本の保険医療の中に登場した頃の期待感は最近やや薄れ,当初の期待されたほど漢方が医師の間に浸透していないようにも思える.そこでここでもう一度,患者のよりよい治療薬を求めて私たち医師にとっての和漢薬の特質とその臨床を考えてみる必要がある.
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