増刊号特集 泌尿器科治療薬マニュアル—私の処方箋
疾患別薬剤投与プロトコール
排尿障害
排尿障害
高木 隆治
1
1新潟労災病院泌尿器科
pp.150-152
発行日 1993年3月30日
Published Date 1993/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900883
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薬物療法の現況
排尿障害(排出障害)に対する治療は,まず,原疾患の正しい診断より始まる。排尿障害を生ずる代表的疾患には以下の如きものがある。
・神経因性膀胱 ・前立腺肥大症 ・前立腺癌 ・膀胱頸部硬化症 ・尿道狭窄.など。
本項では主として神経因性膀胱に伴う排尿障害に対する薬物療法を中心に述べる。薬物療法は神経因性膀胱自体を治癒させるわけではなく,対症的な治療である。また,薬物療法による排尿障害の改善は一定の限界があり,さらに排尿障害の改善が一尿失禁の増悪を招くことがある。尿失禁は社会生活の妨げになる。したがって,症例によっては清潔間欠自己導尿(clean intermittent catheteriza-t{on)が選択される。
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