小さな工夫
尿管スプリントカテーテルの固定法
藤浪 潔
1
,
里見 佳昭
1
1横須賀共済病院泌尿器科
pp.790
発行日 1992年9月20日
Published Date 1992/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900682
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術中に留置された尿管スプリントカテーテルは,何らかの固定がなされないと術中・術後に自然抜去する危険性が高い.膀胱壁や腸管壁への固定は自然抜去しやすく,私どもは何度も苦汁をなめた経験がある.ここ10年は以下に紹介する固定法を行い,目的の期間十分留置が保たれた.
この方法は,まず尿管にスプリントカテーテルを挿入後4-0プレーン・カットグットを用いて図のように尿管壁の外側より針を刺し,次に尿管スプリントカテーテルを確実に貫き,対側尿管壁より外側に出し,尿管壁から十分ゆとりを持って3重結紮する.この結紮も数日でほどけるくらい弱いことが望ましい.スプリントカテーテルの抜去は1週間くらいから可能になる.稀に抵抗が強く2週間半位要したことがあったが,大部分の例では1週間以上経た目的の期間に少し強く引けば抜去出来た.
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