交見室
勃起とNO(一酸化窒素)について,他
木元 康介
pp.538-540
発行日 1992年6月20日
Published Date 1992/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900623
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2月3日号のNewsweek誌に"What causes im-potence?"という記事(日本版には収録されてない.同内容の記事がNew York Timesにも出たと聞く)が出たのでこれについて若干の解説を加えたい.
この記事のもとになったのはIgnarroらの論文1)である.その要旨は勃起を起こす神経の伝達物質はNOであるということだ.泌尿生殖器系・消化器系には伝達物質が未知の nonadrenergic-noncholi-nergic(NANC)神経による支配があることが昔から知られていた.近年,消化器系でこの伝達物質がNOであるという報告が相次いでいる2).Ignarroらの論文もこの流れの中で出てきたものである.
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