Japanese
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特集 さんご状結石の治療
PNL単独療法の経験
Percutaneous Lithotripsy of Staghorn Calculi
若月 晶
1
Akira Wakatsuki
1
1住友病院泌尿器科
1Urology, Sumitomo Hospita1
pp.946-952
発行日 1990年11月20日
Published Date 1990/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900196
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はじめに
従来さんご状結石の治療の主体は腎切石術であった.当時著者が在籍した愛媛大学でもさんご状結石に対し積極的に腎切石術がなされていた1).術中レントゲンなどを行い残存結石を極力減らすように努力が払われていたが,1976年から1979年にさんご状結石に対して施行された腎切石術の1981年における経過観察の結果をみると,残存結石は6例(20.7%),再発結石は5例(17.2%),合計11例(37.9%)に調査時点で結石が認められた.これらの残存再発結石はいずれも小さなものではあるが,さんご状結石では感染結石も多く感染再発の原因となり,また再発や増大の要因ともなること,切石術を再度行うのは腎機能や患者の負担と言う点でも困難であるなどの理由でさんご状結石の治療上最も問題となった.
一方,近年ESWLが尿路結石治療の主役となりさんご状結石に対しても多数の治療が行われている.現在在籍している住友病院でのMPL 9000による腎結石の治療成績2)からみてみると,腎結石では結石の大きさと砕石に必要な衝撃波のエネルギーがよく相関していることが分かった.
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