小さな工夫
PNL用安全外筒
秦野 直
1
,
早川 正道
1
1琉球大学医学部泌尿器科学教室
pp.972
発行日 1987年11月20日
Published Date 1987/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204610
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PNLをより安全に行うための外筒を考案したので報告する。PNLを施行中最も注意しなければならないのは,トラクトの確保である。内視鏡が一度抜けてしまうと,再挿入は極めて困難である。このためあらかじめ内視鏡よりも大きいサイズの外筒を腎盂まで挿入しこの外筒の内側に内視鏡を挿入し,この外筒を残したまま内視鏡の出し入れを行うことが一般に行われている。しかしながら,この外筒は内視鏡の操作中に少しずつずれ,抜けてしまうことがある。外筒が抜けると,手術の続行が困難になるどころか,さまざまな合併症の原因となる。
今回,われわれが開発したのは,この外筒にネジを切ることにより,外筒を抜けにくくしたものである(第1図).挿入および抜去は外筒を回転させることにより行われるが,このさい回転を容易にするため,外筒の一方の端には取手がついている。使用法は,プラスチックダイレイター,または金属ダイレイターにより希望のサイズまで拡張し,その外側にこの外筒をかぶせる。回転用の取手を時計方向に回しながら押し込むと,容易に希望の深さまで挿入することができる(第2図)。
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