連載 医薬系プレゼンテーションの技術―知れば,学べば,必ず上達!・第10回
ビジュアルテクニック(スライド編⑥)
井上 貴昭
1,2,3
1原泌尿器科病院
2神戸大学泌尿器科
3国際プレゼンテーション協会(IPS)医学プレゼンテーションチーム
pp.887-891
発行日 2020年10月20日
Published Date 2020/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413207045
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写真・イラスト
◯ワンビジュアル・ワンメッセージ
さて,今回でビジュアルテクニックについては最後になる.ビジュアルのなかでも最も人気といってもいいのが「写真」の使い方だ.ここではこの「写真」についてお話ししていこう.
スライドの背景に写真を使えば,聞き手の目を惹きつけることができる.聞き手に伝えたいメッセージに合致した写真を使うことで,さらにあなたのイメージは伝わりやすくなるだろう.写真には,カラー写真とモノクロ写真がある.カラー写真は使われている色がスライド全体の印象に大きく影響するため,その上に文字を乗せる場合には聞き手に見えやすくする工夫が必要になる.使い方を間違えると背景だけが目立ち,文字が死んでしまうことになるだろう.一方で,モノクロ写真はスライドに重厚感とクラシックなゆったりした印象を与えてくれるし,明るい文字を使うことによりメッセージも生きるだろう.しかし,写真のイメージがパッと見て伝わりにくいこともしばしばあるため,あまりごちゃごちゃしているモノクロ写真は避けたほうがよい.
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