連載 医薬系プレゼンテーションの技術―知れば,学べば,必ず上達!・第6回
ビジュアルテクニック(スライド編②)
井上 貴昭
1,2,3
1原泌尿器科病院
2神戸大学泌尿器科
3国際プレゼンテーション協会(IPS)医学プレゼンテーションチーム
pp.539-541
発行日 2020年6月20日
Published Date 2020/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413206964
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前回は「スライド編①」として,スライドデザインに欠かせないテクニックである“配置”について解説した.今回は“背景”である.
グラフィックその2:「背景」
背景とはあなたのコンテンツを配置するためのキャンバスであって,芸術作品ではない.すなわち,背景がコンテンツを邪魔することは避けなければならない.そのため,それらの空間はシンプルで広々としたものがベターである.さらに,キャンバスは統一するほうが聞き手の視覚を邪魔しないと考えられる.しかし,スライドプレゼンにおいては,時に,聞き手の気持ちを興奮させるような背景セッティングや,コンテンツを強調するような背景の使い方,そして記憶に残るように背景を工夫することはよく用いられる.これらはコンテンツを活かすためのスライド背景であるため,PowerPointにもともとあるスライドデザインのテンプレートとは相違する.何度も言うが,キャンバス(背景)はコンテンツ(あなたの要素)を邪魔してはいけないのである.
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