連載 医薬系プレゼンテーションの技術―知れば,学べば,必ず上達!・第5回
ビジュアルテクニック(スライド編①)
井上 貴昭
1,2,3
1原泌尿器科病院
2神戸大学泌尿器科
3国際プレゼンテーション協会(IPS)医学プレゼンテーションチーム
pp.417-422
発行日 2020年5月20日
Published Date 2020/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413206940
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「ビジュアルは万国共通の言語」by Mitchell Baker
人には情報をキャッチし吸収するために5つの感覚がある.それが味覚,嗅覚,触覚,聴覚,視覚だ.それぞれの情報吸収率は味覚が2%,嗅覚が3%,触覚が15%,聴覚が20%,視覚が60%といわれているが,情報をキャッチし,それを記憶し学習定着できるかはまた別である.ラーニングピラミッドという考え方をご存知であろうか? 覚えたい内容を効率的に脳に定着させるために行う教育手法である(図1).それによると,脳に定着させるためには聞くだけでは5%,読むだけでは10%,そして聞いて見る(視聴覚)ことで20%といわれている.しかし,実演をしているのを見たり,インタラクティブに会話をすることで,なんと30%,50%も脳に定着させることができる.もし,あなたのプレゼンテーション(プレゼン)を,そしてあなた自身を聞き手に覚えてもらいたいならば,話をするだけではきっと不十分だ.身振り手振りを交え,時に聞き手に質問し会話を行い,そして視覚に訴えるようなビジュアルを駆使しなければならない.
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