増刊号特集 泌尿器科診療の最新スタンダード―平成の常識は令和の非常識
小児泌尿器疾患
膀胱尿管逆流
宮北 英司
1
1東海大学医学部付属大磯病院泌尿器科
pp.215-219
発行日 2020年4月5日
Published Date 2020/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413206895
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以前の常識
・膀胱尿管逆流(VUR)における予防的抗菌薬投与(CAP)は有熱性尿路感染症(fUTI)の再発を回避し,結果として腎瘢痕の新生を回避しうる保存的治療として広く受け入られていた.
・VURと膀胱直腸障害(BBD)の関連性を詳細に検討した報告はなかった.
現在の常識
・ST合剤によるCAPが尿路感染症(UTI)をおよそ半減させる(27.4%から14.8%へ)ことが示されたが,腎瘢痕の新生抑制効果は認められていない.
・AUAのVURガイドラインでは,2010年の改定において初めてVURとBBDの治療指針が取り入れられた.
・日本小児泌尿器科学会からのVUR診療手引き2016に,BBDの定義が示された.
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