増刊号特集 泌尿器科診療の最新スタンダード―平成の常識は令和の非常識
腎機能障害
後腹膜線維症(IgG4関連を含む)
安藤 亮介
1,2
1名古屋市立大学大学院医学研究科地域医療教育研究センター
2三重北医療センターいなべ総合病院泌尿器科
pp.150-153
発行日 2020年4月5日
Published Date 2020/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413206878
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以前の常識
・後腹膜線維症の約70%は,特発性後腹膜線維症と診断されていた.
・特発性後腹膜線維症の病因として,腹部大動脈の動脈硬化性プラークに対する局所的な炎症反応が推察されていた.
現在の常識
・これまで特発性後腹膜線維症と診断されていた症例の約半数に,IgG4関連疾患が含まれている.
・後腹膜線維症の診断を進める際には,IgG4関連疾患を疑い他臓器病変の検索が必要である.
・IgG4関連疾患の病因は明らかでないが,自然免疫や獲得免疫の異常などが示唆されている.
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