増刊号特集 泌尿器科外来パーフェクトガイド—誰にでもすぐに使える!
12.そのほか
96.後腹膜線維症(IgG4関連疾患を含む)—水腎症を指摘されて受診した患者です。
上平 修
1
1小牧市民病院泌尿器科
pp.381-383
発行日 2015年4月5日
Published Date 2015/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205309
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Point
●通常大動脈や総腸骨動脈周囲の炎症性線維組織が尿管を巻き込むことで絞扼が起こり,尿の通過障害を起こす。
●尿路閉塞の原因として結石,悪性腫瘍を除外した後の診断となる。
●腎機能障害があれば,応急的に尿管ステント留置か腎瘻の造設が必要である。
●確定診断には生検が必要であり,診断されればステロイドを中心とする薬物療法を行う。
●薬物に反応しなければ手術の適応となり,尿管剝離術(ureterolysis)と尿管の腹腔内化や大網や癒着防止フィルムによるラッピングを行う。
●自己免疫疾患やIgG4関連疾患との関係が報告されており,全身の検索も必要である。
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