特集 希少癌に備える―いざという時のための基礎知識
企画にあたって
大家 基嗣
1
1慶應義塾大学医学部泌尿器科学教室
pp.785
発行日 2019年10月20日
Published Date 2019/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413206727
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泌尿器疾患の特徴として,まれな疾患が多いことが挙げられます.数年ぶりあるいは数十年ぶりに経験する症例に対して,過去の記憶を呼び起こし,診療録を見直す経験をされたことが,読者の皆様もあるのではないでしょうか.泌尿器科学会の地方会ではこのようなまれな疾患の発表が多く,頭の片隅に入れておき,いざという時に備えていらっしゃる先生も多いのではないかと思います.
今回の特集では希少癌にスポットを当てさせていただきました.泌尿器癌のなかでどれが希少癌に相当するかの明確な定義があるわけではありません.希少癌であることに異存はないものの,希少癌のなかでは経験する頻度が比較的高い(希少癌のなかでは希少ではない!?)疾患を選んでいます.これだけ集めてみますと,近い将来に経験するような予感がいたします.学会でもシンポジウムで取り上げられることはまずないでしょうし,このような特集がないとまとまって勉強する機会がないと考え,あえて企画させていただきました.
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