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特集 抗菌薬の選択と上手な使い方!—私の処方箋
淋菌性尿道炎
The treatment for gonococcal urethritis
濵砂 良一
1
Ryoichi Hamasuna
1
1産業医科大学泌尿器科
キーワード:
淋菌性尿道炎
,
セフトリアキソン
,
咽頭
Keyword:
淋菌性尿道炎
,
セフトリアキソン
,
咽頭
pp.664-669
発行日 2015年7月20日
Published Date 2015/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205410
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要旨 近年,淋菌は数多くの抗菌薬に対して耐性となっている。クラミジアにも有効なニューキノロン,テトラサイクリンの耐性率は高く,アジスロマイシンの耐性率も上昇している。耐性淋菌の中で最も重大なものはセファロスポリン耐性である。セフトリアキソンは淋菌に対して最も強い抗菌力を持ち,各国の淋菌感染症に対するガイドラインでは第一選択薬となっている。今後の耐性菌出現に対して厳重なモニターする必要がある。また,性器淋菌感染症患者の咽頭から,同時に淋菌が検出される割合が高い。さらに,咽頭から耐性菌が検出されることが多いため,淋菌性尿道炎患者に対して,咽頭感染にも有効な治療薬を,十分量投与する必要がある。わが国ではセフトリアキソン1g(点滴)静注が推奨される。
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