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特集 ここが聞きたい―尿路・性器感染症における抗菌薬の使い方
各論③ 男子尿道炎における抗菌薬の使い方
How to use antimicrobials for male urethritis
濵砂 良一
1
Ryoichi Hamasuna
1
1産業医科大学泌尿器科
キーワード:
淋菌性尿道炎
,
非淋菌性尿道炎
,
抗菌薬
Keyword:
淋菌性尿道炎
,
非淋菌性尿道炎
,
抗菌薬
pp.313-319
発行日 2010年4月20日
Published Date 2010/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102033
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要旨 男子尿道炎は淋菌の有無により,淋菌性尿道炎と非淋菌性尿道炎に分類される。わが国では多くの抗菌薬に耐性を示す淋菌が蔓延しており,日本性感染症学会編集による『性感染症診断・治療ガイドライン2008』ではceftriaxone,cefodizime,spectinomycinの注射薬のみが推奨されている。このなかで淋菌の咽頭感染に治療効果の高いceftriaxoneが最も推奨される。非淋菌性尿道炎患者からは,Chlamydia trachomatisが最も高頻度に検出される。このため,C. trachomatisに有効なマクロライド,テトラサイクリン,ニューキノロン系抗菌薬が推奨されるが,Mycoplasma genitaliumに対する感受性を考慮すると,非淋菌性尿道炎に対してはazithromycinにて治療を行い,検査結果や治療効果により,他の治療法に変更することを推奨する。
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