特集 抗菌薬の選択と上手な使い方!—私の処方箋
企画にあたって
山本 新吾
1
1兵庫医科大学泌尿器科学教室
pp.615
発行日 2015年7月20日
Published Date 2015/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205402
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1980年代にMRSAが蔓延して以降,この四半世紀に医療現場では院内感染対策もかなり進化してきているが,現在でもさまざまな多剤耐性菌がいまだに問題となっている。
単純性膀胱炎は治療しやすい疾患の1つであったが,それは過去の話であり,現在ではキノロン耐性菌,ESBL産生菌などの出現により,およそ10〜15%の症例において抗菌薬が無効となっている。淋菌性尿道炎においても一般的な経口抗菌薬での対応は困難で,点滴抗菌薬が唯一の確実な治療法と考えられている。さらに,諸外国ではすでにアジスロマイシン耐性,セフトリアキソン耐性などの報告もされ始めている。
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