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特集 Onco-Nephrology—がん治療の最新フロンティア
Ⅱ.がん治療と腎障害
抗がん剤治療と腎障害
Chemotherapy and nephrotoxicity
門脇 大介
1
,
成田 勇樹
1
,
平田 純生
1
Daisuke Kadowaki
1
,
Yuki Narita
1
,
Sumio Hirata
1
1熊本大学薬学部附属育薬フロンティアセンター・臨床薬理学分野
キーワード:
化学療法
,
腎毒性
,
薬物の腎排泄
Keyword:
化学療法
,
腎毒性
,
薬物の腎排泄
pp.540-545
発行日 2015年6月20日
Published Date 2015/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205385
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要旨 近年の抗がん剤開発の目覚ましい進歩により,がん患者の生存率は著明に改善している。一方で,抗がん剤による治療と腎障害は複雑であり,がんそのものが腎障害を惹起する場合や,腎毒性を有する抗がん薬を使用した場合など,その判断は困難であることが多い。また,多くの抗がん剤において,その腎毒性に対する有効な対処法が確立されていない。加えて,慢性腎臓病(CKD)患者においては,腎機能に応じて減量が必要な抗がん剤もある。これらを踏まえると,抗がん剤による腎障害の予防および早期発見のためには,投与前からの患者腎機能の評価が重要であるとともに,抗がん剤治療前に腎障害のリスク因子を可能な限り取り除く必要がある。

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