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特集
尿路結石治療におけるESWLの問題点—Dornier MPL 9000の臨床における問題点
Problems on Clinical Application of ESWL with Dornier MPL9000
板谷 宏彬
1
Hiroaki Itatani
1
1住友病院泌尿器科
pp.843-848
発行日 1989年10月20日
Published Date 1989/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205077
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はじめに
上部尿路結石でsymptomaticになった結石は,自然排石するサイズ以外のものは,個々の尿路の状況にあわせて外科的に摘出する以外に治療法はない。19世紀以来,つい数年前まで切開手術によって摘出がおこなわれてぎたし,泌尿器科医のだれも切開手術に異議をとなえることはなかった。しかし切開手術はさまざまな後遺症を残す。まして再発しやすい疾患であるため再手術の必要性も多く,患者にとってはストレスであった。さらに再発予防が完全でない現状では,患者の根気も続かないことが多く,再発すれば切開手術という悪循環も日常よくみられた。しかし最近になって,この上部尿路結石の治療に非侵襲的な方法,PNL,TULが注目され,さらにESWLが登場して以来,上部尿路結石の治療方法は画期的な変化をとげようとしている。
1972年からはじまった西ドイツでの基礎的実験につづいて,1980年ドルニエHM1がはじめて人体に臨床応用された。それ以降HM 2を経てHM3が1983年に全世界に向けて販売され,32カ国,50万人以上に臨床応用されてきた。さらに第2世代,第3世代の10機種を超える機器が登場している。
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