Japanese
English
綜説
泌尿器科における予防がん学
Preventive Oncology in Urology
平山 雄
1
Yu Hirayama
1
1予防がん学研究所
1Institute of Preventive Oncology
pp.559-570
発行日 1989年7月20日
Published Date 1989/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205012
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緒言
泌尿器科分野のがんの特徴は人口の高齢化に伴い,また,喫煙習慣の普及や食生活の西欧化などの影響で,世界的にも,そして特に日本においては増加傾向にあることである。前立腺がん,膀胱がん共に頻度が高いこと,増加傾向にあること,その両方がこの開題の公衆衛生的重要性を示している。それにもかかわらず,これら泌尿器科疾患領域のがんに対する対策は,受診する多数の患者の治療と一部の研究者によってその早期発見の試みが計画され試験的に実施されている以外は,実際問題としてほとんど行われていないといってよい。とくに,公衆衛生や予防医学の立場からみた一次予防対策はほとんど考慮されていないといっても過言ではない。
以下この問題の疫学的実態をまず考察し,つぎにそれに基づく一次予防と二次予防の可能性について述べてみる。
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