特集 産婦人科医のための腫瘍診断学
泌尿器科腫瘍との鑑別診断—泌尿器科の立場から
尾関 全彦
1
Takehiko Ozeki
1
1慶応義塾大学医学部泌尿器科
pp.209-214
発行日 1973年3月10日
Published Date 1973/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204790
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はじめに
婦人性器は泌尿器と非常に密接な関係にある。婦人性器の疾患,手術の際には常に大なり小なり泌尿器に影響がおよび,そのうちあるものは独立した泌尿器疾患にまで発展していく。特に重要なものとして,性器悪性腫瘍の尿路への侵襲,性器の炎症性腫瘍,悪性腫瘍による尿路圧迫症などが問題となり,われわれ泌尿器科医はもちろん,婦人科医も診断治療に悩まされることは,日常しばしばである。そこで今回,泌尿器科の立場から,婦人科腫瘍との鑑別診断を中心として,特に女子における泌尿器科腫瘍について簡単に述べてみる。
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