小さな工夫
尿管皮膚瘻カテーテル固定板
小幡 浩司
1
,
安藤 正
1
1名古屋第二赤十字病院泌尿器科
pp.334
発行日 1988年4月20日
Published Date 1988/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204721
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尿管皮膚瘻は,チューブレスにて管理されることもあるが,ストーマの狭窄を来しやすいので,カテーテルを留置して管理されることが多い。カテーテルの固定は,カテーテルに直接かまたはディスクを用いて絆創膏にて皮膚に固定されるため皮膚炎を起こしやすく,また固定不良のためカテーテルが抜けることもある。皮膚の挿入部の定期的ガーゼ交換が必要であるし,受尿袋も適当なものがなく日常生活の制限が多い。今回,われわれは,カテーテルを回腸導管患者に用いるフランジに固定できる固定板を考案した。固定板は,シリコン製で45mm径フランジにしっかり固定される円盤の部分と,カテーテルを通す部分からなる(第1図)。第2図は患者に装着したところである。カテーテルの末端は図のように固定板から数cm出して切る。フランジにパウチを装着し回腸導管患者と同様に管理できる。1週間毎にフランジの交換、2週間毎にカテーテルの交換を行う。カテーテルが抜けることもなく入浴も可能で管理が楽になった。
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