交見室
自己導尿カテーテル用消毒薬剤の検討/腎動脈瘤に対する腎保存手術について
酒井 善之
1
1信州大学泌尿器科
pp.96
発行日 1988年1月20日
Published Date 1988/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204668
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本誌41巻11号に掲載された岩坪先生らの論文を拝読させていただきました。筆者も,以前,消毒薬に関する論文を本誌に投稿した関係もあり,若輩を顧みず,若干の私見を述べさせていただきたいと存じます。
自己導尿カテーテルの消毒に関しては,さまざまな意見があるようです。間欠的自己導尿の基本理念は,膀胱が過伸展を起こさないように,患者個人の膀胱容量と一日尿量に応じて,一定の時刻(間隔)に患者自身の手によって導尿するということです。患者が自分で導尿するわけですから,無菌的に行うのは不可能で,どうしても菌を膀胱内に押し込んでしまいます。それなら,カテーテルを消毒してもあまり意味がないとする考え方があります。しかし,たとえ菌を膀胱内に入れてしまうにしても,カテーテルを消毒することによって,その菌の数をできるだけ少なくした方がよいとする考え方もあります。
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