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特集 尿流動態検査の実際
Whitaker テスト
Whitaker Test
西沢 理
1
Osamu Nishizawa
1
1秋田大学医学部泌尿器科学教室
pp.669-672
発行日 1987年8月20日
Published Date 1987/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204546
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はじめに
最近,尿流測定法,膀胱内圧測定法,尿道内圧測定法,尿道括約筋筋電図などの尿流動態検査法により,下部尿路機能が詳細に評価されるようになつてきたが,腎盂内圧,尿管内圧,尿管筋電図,ボーラス量(bolus volume)などの測定による尿流動態面からの上部尿路機能に対する評価法1,2)は,特定の施設で施行されているのみで,広く普及しているとは言えない。上部尿路機能を評価する際にとくに重要なのは,上部尿路に拡張がある時に閉塞性疾患によるのか,あるいは形態的に拡張しているだけなのかを鑑別することである。
本稿で取り上げる1973年Whitakerにより提唱された内圧尿流検査(pressure flow study;以下,Whitakerテスト)1)は上部尿路の閉塞性疾患の評価に有用な診断法の一つであるが,被検者に対して侵襲が大きい腎瘻を造設する必要があるため,上部尿路の尿流動態に興味がない泌尿器科医には頻繁に施行することもない,馴染みの薄い検査法であつたと思われる。以下,Whitakerテストを紹介して,本検査法に対して二,三の検討を加える。
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