小さな工夫
穿刺用アダプターを利用したエコーガイド下穿刺法
神保 進
1
,
三木 正也
1
,
喜連 秀夫
1
1群馬大学医学部泌尿器科学教室
pp.900
発行日 1986年11月20日
Published Date 1986/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204370
- 有料閲覧
- 文献概要
近年経皮的腎尿管切石術の発達に伴い,エコーガイド下穿刺が泌尿器科領域でも多用されるようになつてきた。従来正確なエコーガイド下穿刺には,専用のアダプターが付き,画面上に穿刺ラインを表示する機能をもつた穿刺用プローベが必要であつた。しかし,穿刺用プローベは高価である。そこでわれわれは,東芝コンベックスプローベに装着できる穿刺用アダプター(第1図)が販売されていることを知り,そのアダプターのみ購入した。価格は穿刺用プローベの約10分の1であつた。当然の事ながら,このアダプターを装着しただけでは画面上に穿刺ラインを表示できないため,穿刺直前に滅菌水を入れたコップを利用して針の進入方向を確かめて,距離計測用ラインを利用して,エコー面面上に針の進入方向に一致した直線ラインを画いた(第2図)。こうすることにより,穿刺用プローベを使用した場合とまつたく同様に穿刺できる。またあらかじめ穿刺ラインが決まつているのではなく,穿刺直前に針の進入路に合わせて穿刺ラインを画くため,誤りが少なく,また自由に穿刺ラインを設定できる利点があつた。
以上,高価な穿刺用専門プローベがなくても,安価なアダプターさえあれば,従来有るエコーでも十分正確な穿刺が可能であつた。
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.