交見室
脂肪性髄膜瘤による尿失禁に対するStamey法について
加藤 久美子
1
1名古屋大学泌尿器科
pp.424
発行日 1986年5月20日
Published Date 1986/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204280
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本誌39巻12号の投稿に対し,高木隆治・安田耕作両先生よりご意見を賜り,ありがとうございました(交見室40巻1,2号)。
神経因性膀胱にStamey法を適用する上で最大の問題点は,高木先生のご指摘通りdetrusor hyperreflexiaの症例に行つてよいかということでしよう。Woodsideら(J.Urol.,135;97, 1986)はこのような症例を除外すべきだと述べていますが,私たちは論文に挙げた条件を満たす症例には積極的にStamey法を試みてよいと信じます。間欠導尿や服薬など十分な自己管理ができることは特に重要な条件で,これが守られないと安田先生のご経験のように上部尿路が荒廃する危険が増大すると思われます。
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