文献抄録
腎外傷診断におけるCTの評価
pp.644
発行日 1985年8月20日
Published Date 1985/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204097
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最近までは,腎外傷の診断法として主としてIVPが利用されていたが,IVPは腎外傷時の腎機能を知るには便利であるが,腎外傷の損傷程度を明確に知るにはしばしば困難なことがある。またIVPでは腎外傷に合併しやすい他臓器組織の損傷についての情報は得られない。この点CTを用いれば,腎外傷の程度のみならず,他組織の損傷の有無を正確に知ることができる。
著者らは1981年から1984年までに100例の腎外傷を経験してCTの診断評価について述べている。著者らは腎外傷ではまずIVPと断層撮影を行つた上で,腎描出の不明な例や腰腸筋像が不鮮明な例あるいは他臓器組織に合併損傷が疑われる例については,ただちにCTスキャンを施行した。用いたCT装置はGECT/T8800スキャナーで,造影剤100ml静注後,1cm間隔に切つて画像診断をした。
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