手術手技
追加発言 1
小柳 知彦
1
,
松野 正
1
,
後藤 敏明
1
Tomohiko Koyanagi
1
1北海道大学医学部泌尿器科学教室
pp.290-291
発行日 1985年4月20日
Published Date 1985/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204014
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- 文献概要
尿管瘤が従来考えられていたほど稀でないこと,定義分類などで再検討されていることは高橋論文にもある通りであるが,さてその治療方針となると各施設間でまとまつた見解は少ないようである。承知のごとく尿管瘤は所属腎はもちろん姉妹尿管や対側尿管腎に対しても様々な影響を与え,膀胱頸部尿道へは閉塞圧迫などにて排尿障害を来し,また時に憩室状に瘤が膀胱尿道壁外に外翻(eversion)することなどが知られている。以上の様々な振舞いは治療方針選定にもかなりの影響を与える故,これらを術前にurography, RI,腎シンチ,VCU, endoscopyなどを駆使して詳細に把握しておく必要がある。これらの評価に基づいた尿管瘤治療のわれわれの基本的strategyについては既報1,2)を参考としていただくとして,以下高橋論文について二,三気のついた点のみを追加発言とする。
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