Japanese
English
手術手技 外来小手術のコツ
除睾術
Orchiectomy
柴山 勝太郎
1
Katsutaro Shibayama
1
1群馬大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Urology, Gunma University School of Medicine
pp.641-642
発行日 1979年7月20日
Published Date 1979/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202775
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- Abstract 文献概要
除睾術は泌尿器科領域における小手術の代表的なものである。適応となる疾患としては外傷,睾丸捻転症,梗塞,結核性副睾丸炎,睾丸腫瘍および前立腺癌などが挙げられる。睾丸捻転症については,早期診断の目的で試験切開を行なつた結果,除睾術が必要となることがある。最近では稀となつたが,瘻孔をつくつている結核性副睾丸炎では,除睾と共に瘻孔の切除が必要となる。睾丸腫瘍では根治的手術として除睾と共にリンパ節廓清が行なわれるが,既に遠隔転移の明らかなものについて組織診断の目的で,また根治的手術の第一段階としてまず高位除睾術を施行することがある。前立腺癌ではantiandrogen療法の目的で除睾が行なわれる。この際睾丸全摘出術のほか,陰嚢内が空虚になることの精神的影響を考慮して,睾丸実質のみを除去する被膜内除睾術が行なわれることがある。しかし,この術式については,Leidig cellの残存する可能性が考えられ,antian-drogen療法の目的からは若干問題が残る。以下除睾術の手順につき述べ,著者の留意している点に二,三言及する。
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