Urological Letter・144
尿失禁/外来での除睾術
pp.115
発行日 1973年2月20日
Published Date 1973/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413201559
- 有料閲覧
- 文献概要
Stress incontinentiaあるいはurgency incontin-entiaあるいはまたその両者の混合した場合でも,その原因が何であろうと,つまり利尿筋の運動障害,尿性器隔膜および括約筋の代償性失調,心因性膀胱機能失調,軽度の神経性膀胱機能障害たとえば糖尿病あるいは経尿道的切除術後のstress incontinenceのようなときでも,筆者はimipramine hydrochlo-ride(Tofrani)を単独に,あるいはpropanthelinebromide(Pro-Banthine)とTofranilとを併用してかなり成功している。Tofranilは神経末端でのノルエピネフリンの摂取を障害することによつて,アドレナリンのシナップスの相乗作用を生ずるのである。Pro-Banthineは抗コリン性製剤として処方されるわけで,これは副交感神経系の神経末端におけるneural impulsesを抑制するし,交感神経および副交感神経系の神経節におけるneural impulsesを抑制するのである。Tofranilもまた抗コリン性効果を持つており,Probanthineの効果に付加的なはずで,共同作用的と考えられるべきではない。副作用として口渇や頻脈があることがある。
Copyright © 1973, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.